ルディ・ジュリアーニ氏が米国大統領のサイバーセキュリティ顧問に任命された翌月、ニューヨーク市の元市長はパスコードを思い出せなかったため、スタッフにiPhoneをリセットしてもらうためにサンフランシスコのアップルストアの外に列を作った。
NBCニュースによると、ジュリアーニ氏は間違ったコードを10回以上入力したため電話が停止し、アップルのスタッフがiCloudのバックアップを使ってiPhone 6をリセットし、復元したという。同ニュースは本日、この訪問に関するアップルの社内メモの写真を見て掲載した。
この噂は、これまで議論の的となってこなかったが、セキュリティ専門家を驚愕させている。トランプ大統領のサイバーセキュリティ顧問、そして最近では個人弁護士として、ジュリアーニ氏はホワイトハウスに直接アクセスでき、報道を信じるならば、複数の国、特にウクライナを巻き込んだ外交政策の取り組みも並行して指揮している。
つまり、ジュリアーニ氏の携帯電話は監視の格好の標的であり、彼はそれを無作為に選んだApple社員に渡しただけなのだ。それだけでなく、彼は自分のパスコードを覚えておらず、すべてのデータをAppleのiCloudにバックアップしている。まさに歩くセキュリティリスクと言えるだろう。
NBC が入手した、ジュリアーニ氏の訪問に関する Apple の内部メモの写真。
ジュリアーニ氏がそのような行為に伴うリスクをまったく認識していないというニュースは、同氏が今月2回テレビジャーナリストに偽電話をかけ、有罪の証拠となる可能性のある留守番電話を残していたことが明らかになったわずか数日後に出た。
1つは、トランプ大統領の弾劾調査の焦点となった大統領候補ジョー・バイデン氏とその息子について、そして国内の政治的利益のためにウクライナにこの2人を調査するよう圧力をかけようとしたことについて話しているのが聞かれた。もう1つは、バーレーンについての話し合いの中で「数十万ドル」の緊急の必要性について話しているのが聞かれた。
一方、ジュリアーニ氏は、コンピュータ システムをロックダウンする方法に関する次のようなちょっとしたひらめきで、IT セキュリティ コミュニティに大笑いを巻き起こした。
5/ ジュリアーニ氏は何について講演を依頼されたのか?サイバーセキュリティと「技術革新」について。pic.twitter.com/70jPNYMy9D
— ProPublica (@propublica) 2019年9月28日
調査
これらのボイスメールはすでに、もう一人の大統領候補であるカマラ・ハリス上院議員がジュリアーニ氏の海外活動の調査を求めるきっかけとなっている。
ドナルド・トランプは、ルディ・ジュリアーニからサイバーセキュリティに関するアドバイスを受けるだろう
続きを読む
彼の悩みをさらに深めるのは、国務省が今週、トランプ大統領のウクライナ支援の取り扱いに関する文書を公開することに同意したことで、これには当局者とトランプ大統領の個人弁護士や側近(ルディ・ジュリアーニ氏を含む)との間のやり取りが含まれていることである。
2017年1月にジュリアーニ氏がホワイトハウスのサイバーセキュリティ顧問に任命された頃に指摘したように、ルディ氏はこの件について何も知らないだけでなく、彼のウェブサイト(Giulianisecurity.com)はひどく時代遅れで、ハッキングに対して無防備だった。
ジュリアーニ氏はホワイトハウスの主要顧問に指名された後も、アップルストアに行って事実上全くの他人に自分の携帯電話を渡すことに何の問題も感じなかったという事実は、あまり良いことではない。
そして、その点において、彼は大統領自身と同じくセキュリティに対するずさんな姿勢をとっているように思える。大統領自身も就任当初、セキュリティの低い私用携帯電話の使用について繰り返し警告を受けていた。もちろん、ほとんどの人は、特に非常に権力のある立場にある場合、自分の会話を盗聴されることを望まないだろう。なぜなら、それは特定の話題に対する自分の見解を暗示することになるからだ。
しかし、もしそれらの見解が日々、瞬間ごとに、そしてツイートごとに大きく変化するなら、もしかしたらそれは全く問題ではないのかもしれません。なぜなら、誰も、ルディ・ジュリアーニでさえ、彼の頭の中で何が起こっているのか知らないからです。まあ、Apple Storeの従業員を除けば。®