インフラの準備は万全か?現実的に考える時が来た

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インフラの準備は万全か?現実的に考える時が来た

温度チェック多くのITプロフェッショナルは、自社のITインフラストラクチャが現在のビジネス要件に十分に対応していると考えています。しかし同時に、新たなニーズや変化するニーズが、もし既に対応していないのであれば、将来的に能力ギャップにつながることを認識しています。また、多くの分野において、これまでと同じことを繰り返すだけでは解決策にならないことも認識しています。進化する需要に効果的に対応するには、新たなアーキテクチャとデリバリーモデルが不可欠です。

隙間に注意してください

マーケティング担当者や評論家は、ITチームが一般的に成果を上げられていないという話をよくします。すべてを額面通りに受け取ると、ほとんどの企業のITシステムやインフラが目的に全く適合していないという印象を簡単に受けてしまうかもしれません。これは、商品を売り込もうとする人にとってはうまい言い訳かもしれませんが、実際には、自分の現状を理解し、改善に注力すべき点をどこに絞るのかを理解するのに役立ちません。

真実は、組織はそれぞれ異なるということです。ビジネス要件やプレッシャーは大きく異なり、ITインフラの進化の過程によって、多くの同業他社や競合他社とは異なる状況に置かれている可能性が高いでしょう。そのため、一部の分野ではうまくいっている一方で、他の分野ではそうでない可能性もあるでしょう。

これを念頭に、将来に向けたインフラ整備状況に関する最新のReg読者温度チェック調査(回答者117名)の結果をご覧いただく際には、ご自身の状況を評価する際に確認すべき事項をまとめた概要ガイドとしてお考えください。能力ギャップは、誰にも気づかれないまま時間の経過とともに顕在化する傾向があるため、このようなリマインダーは有用です。徐々に進行する非効率性についても同様です。

変化する需要への対応

ITがサービスを提供するビジネスの側面には、他の側面よりも変化のスピードが速いものがあります。調査では、要件が進化し続ける中で、既存のインフラストラクチャがストレスにさらされたり、必要な機能を提供できなくなったりする可能性のある、より動的な領域に焦点を当てました。全体として、インフラストラクチャの準備状況という観点から見ると、かなり複雑な状況が浮かび上がりました(図1)。

ご覧のとおり、前述のばらつきが顕著です。各分野において、良好な状態にあると報告する人もいれば、部分的に準備はできているものの、明らかに改善の余地があると報告する人もおり、さらに、全く準備が整っていない、あるいは問題への取り組みすら開始していない人もいます。また、当該分野が関連しないと考えられる箇所を示す薄い灰色のバーにもご注目ください。

あなたの組織は、リストされている分野の中でどこに位置すると思いますか?

正しい基盤の上に構築していますか?

もう一つ考慮すべき点は、インフラのどの部分が将来性があると考えているか、あるいはそうでないか、つまり、最も強みと弱みはどこにあるかということです。サーバー、ストレージ、ネットワークといったコアデータセンターインフラに関しては、調査回答はまだややばらつきがありますが、全体的な状況はそれほど悪くありません。しかし、クラウド、デスクトップ、モバイル、セキュリティといった急速に変化する分野に関しては、より多くのギャップが見られます(図2)。

このグラフの上部に示されているデータは、継続的なキャパシティ拡大の要求と、コアリソースを可能な限り仮想化したいという要望に対応するために、着実に投資と近代化が行われていることを示しています。しかしながら、多くの企業は、これまでキャパシティ、柔軟性、応答性、効率性の向上に対する要求に対応してきた方法が、今後持続可能ではないことを認識しています。

ここで重要なのは、従来型/使い慣れたコンポーネントとアーキテクチャに基づくシステムを拡張し続けるだけでは、限界があるということです。例えば、古いサーバーやストレージデバイスは、動的なインフラ環境において良きパートナーとして機能すべく設計された最新の製品と比べて、統合、インストルメント化、自動化、拡張、そして全般的な管理が困難になる傾向があります。さらに、古いコンポーネントは、価格性能比、電力効率、そして物理的な設置面積の観点から効率が低い傾向があり、これは予算、設置スペース、データセンター設備などの制約によって問題となる場合とならない場合があります。

たとえ今のニーズを満たしていても、古い機器をそのまま使い続けている場合は、将来を見据えた環境づくりを始めるために、早急に最新世代の機器の導入を検討してください。これは、(既に制約となっている機器や負担となっている機器を除いて)すべてを撤去して交換するという意味ではなく、新しい投資を行う際には、過去のニーズではなく、将来のニーズを念頭に置いて行うことが重要です。

そして、これに対して、ビジネス関係者やユーザーが将来何を求めるかを予測できる水晶玉を持っていないと答えるのであれば、考え方を変える必要があるかもしれません。

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