コープ保険とIBM、1億7500万ポンドの巨大プロジェクトの崩壊をめぐり責任転嫁合戦

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コープ保険とIBM、1億7500万ポンドの巨大プロジェクトの崩壊をめぐり責任転嫁合戦

長期にわたる争いの中で、英国の保険会社コープ・インシュアランスは、英国の金融サービスプロバイダーに対する新しいITプラットフォームの提供をIBMが「故意に」怠ったとして、IBMを1億5500万ポンドで訴えている。

今週ロンドン高等法院に提出された法廷弁論で、よく知られたコープブランドの保険部門であるCISゼネラル・インシュアランス社(CISGIL)は、IBM UK社がコープのプロジェクト・コバルトを台無しにし、期限から15カ月経っても1億7500万ポンドの契約の第一段階さえも納品されなかったと主張した。

The Registerが閲覧した文書の中で、Co-Opは次のように説明している。

「プロジェクト・コバルトは、CISGILがコープ・グループから分離されるコープ銀行と共有していたレガシーITインフラストラクチャから、新しい近代的な保険プラットフォームに損害保険事業を移行しようとした、より広範な変革プログラムの一部でした。」

さらに、「プロジェクト・コバルトは、IBMによる保険プラットフォーム分野への戦略的進出の始まりでもあった」と述べ、IBMはこの業務を「イノベーション・グループ(IG)と呼ばれる企業」に下請け委託したと述べた。弁護士らはオファレル判事に対し、同社のInsurer Suite製品は「IBMが提示したような、設定変更可能なすぐに使えるソリューションとしては存在していなかった」と述べた。

ロンドンの王立裁判所

IBM:コープ保険がコーディング下請け業者と直接交渉したことで、5500万ポンドのIT刷新プロジェクトが崩壊した

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Co-Opによると、当時IGのCEOだったジャッキー・ボースト氏は、契約締結から間もない2015年末にIBMに対し、「Insurer Suiteは英国保険市場ではなく米国保険市場向けに開発されたため、Co-Op向けに大幅に書き直し、再開発する必要があり、実際に作業が進められていた」と伝えたという。IBMはこの主張に異議を唱え、反証となる「定量的なコード分析」を裁判所に提出すると約束している。

IBMは、Co-Opが290万ポンドの「ソフトウェアライセンス契約のマイルストーン」を支払わなかったため契約を解除したと弁明している。IBMはこれを「氷山の一角」と表現している。Co-OpはIBMに対し、「補償なしにプロジェクトを完了させ、完了後にCISGILが遅延によって被ったとされる損失について請求を開始する」と要求したと、この米国企業は述べている。

Co-Op は IBM のプロジェクト進捗に異議を唱え、支払いを保留したが、IBM は、当時の Co-Op の「唯一の合法的な選択」は「今すぐ支払い、後で異議​​を申し立てる」ことだったと主張するだろう。

IBMは、Co-Opが支払いを怠ったため、契約は事実上破棄されたため、いかなる違約金条項も適用されないはずだと主張している。また、この米国のテクノロジー企業は、プロジェクトの失敗に関してCo-Opに損害賠償を支払う責任もないと述べている。

裁判は今月いっぱい続く。Register誌は重要な場面を報道する。裁判所は、Co-Op、IBM、IGの主要人物から証言を聴取する。®

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