ソフトバンクグループは、今度はロボット型の武器をポートフォリオに加えた。
アリババが530億ドル規模のグローバルAI計画を発表 - しかし、それを支えるにはGPUが必要
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日本の巨大IT企業は、ABBのロボット事業を54億ドルで買収することで合意し、「人工知能(AI)」の研究開発を推し進めている。両社は10月8日(水)遅くにこの買収を発表したが、この買収は規制当局の承認待ちとなっている。
この合意に基づき、ABBはロボット事業を新たな持株会社に分割し、その後、ソフトバンクに所有権を譲渡する。今回の売却は、ABBが4月から準備を進めてきた、ロボット事業を独立上場企業として分社化するという当初の計画からの後退となる。
「ソフトバンクの次のフロンティアはフィジカルAIです。ABBロボティクスと共に、共通のビジョンの下、世界トップクラスの技術と人材を結集し、スーパーAIとロボティクスを融合させ、人類の未来を牽引する画期的な進化を推進していきます」と、ソフトバンクグループCEOの孫正義氏は熱く語った。
ABBのピーター・ボーザー会長はより慎重な姿勢を示し、今回の提案は「取締役会と経営委員会で慎重に評価され、スピンオフという当初の意図と比較された」とし、売却は「部門の長期的な強みを反映している」と同時に「ABBの株主に即時の価値」をもたらすと述べた。
ABBロボティクスは、約7,000人の従業員を擁し、昨年の売上高は23億ドルで、ABBグループの売上高の約7%を占めています。長年にわたり、組み立て、塗装、梱包用のアーム型産業用ロボットを供給し、ABBの最も目立つ技術事業の一つとなっています。しかし、主に電気インフラや自動化プロセスシステムに注力するABBの他の事業部との重複はほとんどありませんでした。
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ABBのモーテン・ウィロッド最高経営責任者(CEO)は今年初め、スピンオフを「ABBグループと、別途上場しているロボット事業の双方における価値創造を支援する」手段として提案していた。ソフトバンクの提案は、その考えを加速させたようだ。
孫氏にとって、今回の買収は、彼が「フィジカルAI」と呼ぶ分野を支配するという壮大な計画にうまく合致する。フィジカルAIとは、人工知能ソフトウェアと現実世界とインタラクションできる機械の融合である。ABBの工場現場におけるノウハウは、オートストア、アジャイル・ロボッツ、バークシャー・グレイといった成長を続けるロボット関連企業群に加わることになる。
ソフトバンクの株価は発表後、最大13%上昇し、ABBの株価もチューリッヒ市場で小幅上昇した。この取引が承認されれば、孫氏は数十年にわたりソフトバンクをマシン時代の帝国の心臓部にするという目標を掲げてきたが、ハードウェア関連のパズルのピースがまた一つ手に入ることになる。®