カナダのプライバシーコミッショナーは、配車アプリ会社ウーバーが隠蔽した大規模なデータ漏洩について正式な調査を開始した。
先月、ウーバーの新CEOは、1年前に5,700万件の顧客とドライバーのアカウント情報が盗まれたが、当時同社はその情報漏洩を公表しないと決めていたことを明らかにした。
代わりに同社は、ハッカー(フロリダ州で母親と同居している20歳の男性と報じられている)に、データを削除して口止め料として10万ドルを支払った。この支払いは、正当なものであるように見せかけるため、バグ報奨金プログラムを通じて行われた。
このニュースを受けて米国と英国の両当局は直ちに調査を開始したが、カナダのプライバシーコミッショナーであるダニエル・テリエン氏はより慎重な対応を取り、ウーバーに対し、情報漏洩とカナダ国民への影響を説明する報告書を提出するよう求めた。
フロリダの男性…データ漏洩について沈黙を守るためUberの現金を懐に入れる
続きを読む
おそらくその報告書は提出済みで、テリエン氏は見た内容に満足しなかったのだろう。影響を受けたアカウントは合計5,700万件、そのうち270万件が英国在住であることは分かっているものの、推定200万人とされるカナダのUberユーザーのうち、どれだけのユーザーが影響を受けたのかは依然として不明だ。
情報不足が続いているため、トロント市議会は先週、ライセンス契約の条件としてウーバーに関連情報の提供を求める決議を採択した。
Uberは、これら3つのプライバシーコミッショナーによる調査に加え、米国の一部の州では法的義務となっているデータ漏洩の開示を怠ったとして訴訟を起こされています。カナダの法律では現在、データ漏洩の開示は義務付けられていませんが、これはほぼ確実に変更されるでしょう。開示を法的義務とし、違反した場合には最高10万カナダドルの罰金を科すという提案が、既に公聴会にかけられています。
Uber Canadaは捜査に協力すると述べた。「Uberにとって、乗客とドライバーのプライバシーは最優先事項であり、この件については引き続きプライバシーコミッショナーと協力していきます」と広報担当者は述べた。®