ロシアは宇宙打ち上げ事業を民間事業者に委託する可能性があると大々的に示唆した。
宇宙打ち上げは相対的にコモディティ化している。SpaceXは、静止トランスファー軌道へのファルコン9の旅を6,200万ドル、ファルコンヘビーを9,000万ドルとする価格表を公表している。
ロシアの国営通信社TASSは、同国はスペースXと競合できるプラットフォームの構築を目指すのではなく、新世代の民間打ち上げロケットの事業を独占する可能性があると示唆する報道を行った。
TASS通信によると、ロシアの防衛産業のトップに立つドミトリー・ロゴジン副首相はテレビのインタビューで「宇宙サービス市場全体における打ち上げロケットのシェアはわずか4%だ」と語った。
SpaceXのファルコン9は、350kgの惑星探査衛星を地球軌道に打ち上げる準備を整えている。
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ロゴジン氏はさらに、世界の宇宙サービス市場は3500億ドル規模で、ロシアは有料打ち上げ業者よりもペイロード製造業者としてのほうが有利だと付け加えた。
「4%の株式は、マスク氏と中国を押しのけるために努力する価値はない」と彼は語った。
エル・レグ氏は、インドも打ち上げ競争相手として台頭しており、超低コストの火星探査機と1994年以来実証されているPSLVロケットが能力とコスト競争力を証明していると指摘する。
ここでも、現実政治を考慮する必要がある。米国とロシアの間の緊張により、米国はモスクワにビジネスを委託することにあまり熱心ではないからだ。
一方、SpaceXは本日早朝、退屈ではあるものの何も爆発することなく成功した打ち上げをもう一度実施し、待望のNASA惑星探査衛星TESSをファルコン9で軌道に乗せた。®