英国内務省、ジュリアン・アサンジの米国への引き渡し命令に署名

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英国内務省、ジュリアン・アサンジの米国への引き渡し命令に署名

英国のプリティ・パテル内務大臣は本日、政府の機密文書を漏洩したとしてスパイ容疑で訴追されているジュリアン・アサンジ氏のアメリカへの引き渡しを承認する命令に署名した。

アサンジ氏は、米軍の空爆の映像やイラク・アフガニスタン戦争での民間人の犠牲者の詳細を記した軍事文書など機密ファイルを公開したウェブサイト「ウィキリークス」を率いていた。

また、グアンタナモ湾収容所の被収容者への拷問を暴露する秘密ファイルや、2016年米大統領選中の民主党全国委員会とヒラリー・クリントン陣営のジョン・ポデスタ選対本部長からの機密通信も配布した。 

米国政府はアサンジ氏を国家安全保障法に違反し、スパイや外交官の命を危険にさらした犯罪者とみなしている。しかし、彼の支持者たちは彼を痛烈な調査報道を行うジャーナリストであり、内部告発者だとみなしている。

アサンジ氏は、スパイ容疑で米国で裁判にかけられるのを避けるため、長期にわたる法廷闘争に直面してきた。政治亡命を認められた後、エクアドル大使館で7年近く暮らし、亡命資格が劇的に取り消された後、英国のベルマーシュ刑務所で3年以上を過ごした。

アサンジ容疑者が英国から米国への身柄引き渡しに対する数々の上訴に敗訴したことを受け、英国のプリティ・パテル内務大臣は金曜日、同容疑者は刑事訴追を受けるために米国政府に引き渡されなければならないと述べた。

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内務省の声明には、「2003年犯罪人引渡し法に基づき、国務長官は、引渡し命令の発令を禁じる根拠がない場合、引渡し命令に署名しなければならない。引渡し要請は、裁判官が事件の様々な側面を検討した上で、引渡し手続きを進めることができると判断した場合にのみ、内務大臣に送付される」と記されている。

アサンジ氏はこの判決に対して控訴することができる。

「6月17日、治安判事裁判所と高等裁判所の審理を経て、ジュリアン・アサンジ氏の米国への身柄引き渡しが命じられた。アサンジ氏には通常の14日間の上訴権が保持される」と声明は続けた。

内務省は、アサンジ氏の身柄引き渡しは人権侵害にあたらず、彼の健康を脅かすこともないと述べた。「本件において、英国の裁判所は、アサンジ氏の身柄引き渡しが抑圧的、不当、あるいは訴訟手続きの濫用であるとは判断していない。また、身柄引き渡しが公正な裁判を受ける権利や表現の自由を含むアサンジ氏の人権と両立しないとも判断していない。また、米国滞在中、アサンジ氏は健康面を含め、適切な待遇を受けることになるとも判断していない」と声明は締めくくった。

アサンジ氏の妻であり、弁護団の弁護士でもあるステラ・モリス氏は記者会見で、「私たちはこれに抗戦します。あらゆる控訴手段を駆使します。…ジュリアンが解放され、正義が実現するまで、私は起きている間ずっと彼のために闘います。」と述べた。®

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