サーバー ストレージの魂をめぐる戦いが続いており、HP と EMC は最前線で全面的なマーケティング戦争に備えています。
HPの戦略は、ProLiantサーバーのスマート化にかかっています。第8世代ProLiantは、ソリッドステートドライブとスマートキャッシングを搭載したスマートアレイにより、ストレージを高速化します。元EMCのDavid Donatelli氏が率いるHPのISS部門は、EMCの新任幹部Pat Gelsinger氏が率いるEMCストレージ部門と熾烈な競争を繰り広げています。HPのDonatelli氏は、エンドツーエンドのサーバーからアレイまでのストレージ事業でGelsinger氏に勝つことができるでしょうか?
スマート ストレージは、第 8 世代 ProLiant の「スマート ムーブメント」の一部です。「サーバーは非常にスマートなので、実質的にはサーバー自体が自ら管理することになります」と、HP の ISS ゼネラル マネージャーである Mark Potter 氏は述べています。
HPのSmartポートフォリオには、Smart Operations、Smart Updates、Smart Energy、Smart real time tuningが含まれます。また、ディスクI/Oボトルネックの問題を解決するソリッドステートストレージを搭載したSmartアレイコントローラーとSmart Cachingという2つのSmartストレージ製品と、これらのハードウェアを活用するためのSmart Data Servicesソフトウェアも含まれています。
HPのデイビッド・ドナテッリ
その背景にあるのは、HPがEMCのVFCacheやDellの計画に倣い、自社のサーバーにフラッシュストレージを導入しようとしていることです。基本的な考え方は、サーバーアプリに必要なデータを必要な時にローカルのフラッシュキャッシュに保存することで、アプリの処理速度を大幅に向上させるというものです。
HP はこれをどうやってやるのでしょうか?
HP Connectのブログ記事には次のように書かれています。「HP [Gen8] ProLiantサーバーには、従来のSAS 15KハードドライブからSAS SSDに移行することで前世代コントローラーの6倍[1]のパフォーマンスを備えた6G組み込みSASコントローラーが搭載されており、その結果、約60倍[2]のパフォーマンス向上が実現します。」
[1]と[2]の参照先は以下のとおりです。
1ストレージ パフォーマンスが 6 倍向上: 新しい Smart アレイ コントローラーを RAID 6 構成の現世代 Smart アレイ コントローラーと比較したテスト (HP 社内ラボ テスト)。2
15K SAS ハード ドライブを搭載した G6/7 Smart アレイ (P411) と 8 つの SSD を搭載した Gen8 Smart アレイ (P420) を比較 (HP 社内ラボ テスト)。
このブログ記事の最後にある要約には、「HP ProLiant Gen8サーバーは、パフォーマンスのボトルネックの第一位であるストレージに対処します。抜本的な再設計により、コンピューティングとストレージが統合され、重要なデータを保護しながらストレージワークロードの要求に最適化したオールインワンプラットフォームを実現します。」と書かれています。
HP のマーケティングのサブテキストは、「ゲルシンガー、出て行け」です。
また、El RegがHPに探りを入れたところによると、HPはEMCのVFCacheにあまり満足していないようだ。フィルタドライバが使いにくく、ハイパーバイザドライバがなく、バックエンドのドライブアレイと統合されていない上に、ファイバチャネルのデータフィードしか扱えないからだ。これは明らかに第一世代の製品であり、その特性がまだ明確でない新興市場の検証に役立つだろう。
スマートストレージエンジニアリング
HP社内のSmart Storageエンジニアリング部門が、バックエンドアレイに統合されるProLiantサーバーのフラッシュキャッシュとソフトウェアを開発していると理解しています。エンドツーエンドの階層型ストレージチャネルは協調的に動作し、データの温度が上昇するにつれて階層を上に移動し、温度が下がるにつれて階層を下に移動します。これはDynamic Workload Accelerationと呼ばれ、その背後にあるアイデアについてはHPのブログ(こちら)をご覧ください。
第8世代ProLiantとI/Oパフォーマンスのギャップについて、ブログでは次のように述べられています。「パフォーマンスギャップの一つは、データベースアプリケーション分野にあります。業界をリードするベンチマーク数値を達成するために、HPは、絶えず高速化するプロセッサとメモリの負荷を分散させるため、ハードドライブの数を調整しています。2000年には180スピンドルを使用していましたが、2009年には1,000を超えるスピンドルを使用しました。第8世代では、その数は2,000をはるかに超えています。」
「私たちはゲームチェンジャーとなる必要がありました。そして、そのゲームチェンジャーとなるのがソリッドステートです。Gen8ソリッドステートに最適化されたSmartアレイコントローラーにより、HPは100台未満のSSDで最大のパフォーマンスを実現できました。…Gen 8向けの新しいSmartアレイは、読み取り操作で4倍以上のI/Oレート、データベースワークロードで6倍以上のIOPレートを実現します。ソリッドステートドライブを搭載したGen 8 Smartアレイは、従来のハードドライブを搭載した前世代コントローラーよりも60倍高速です。」
「さらに、業界をリードする PCI Express Gen 3 のサポートにより、帯域幅は 85% 以上向上します。」