Uberが東南アジアから撤退するきっかけとなったスーパーアプリGrabが、物議を醸す「SPAC」を通じて上場へ

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Uberが東南アジアから撤退するきっかけとなったスーパーアプリGrabが、物議を醸す「SPAC」を通じて上場へ

シンガポールのスーパーアプリGrabは昨日、特別買収会社(SPAC)との396億ドルの合併を通じて米国で株式を公開する計画を発表した。

同社は、COVID-19にもかかわらず業績が好調だったことを株式公開の理由として挙げた。

グラブは2020年、同地域の配車サービス流通総額(GMV)の72%、オンラインフードデリバリーの50%、デジタルウォレット決済の23%を占めたと発表した。同社の2020年のGMVは125億ドルで、2年前の2倍以上に増加した。

このスーパーアプリは、もともと2012年に1カ国限定でタクシー配車アプリとしてスタートしたが、現在では東南アジア8カ国で運営されており、食品や食料品の配達、支払い、電子ウォレット、ホテル予約、保険、さらには融資サービスまでもアプリに追加している。

COVID-19によるロックダウン中、消費者が配達やオンラインサービスを必要とし、失業者がギグエコノミーの仕事にもっと積極的になったときに、Grabは非常に役立った。

コロナ禍での成功にもかかわらず、同社は2020年6月に従業員の5%を解雇した。当時、CEOのアンソニー・タン氏は、コストを削減し、配達サービスにリソースを集中させたにもかかわらず、解雇は避けられないと述べた。

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グラブは国内市場で圧倒的なシェアを誇っており、ウーバーは2018年に競合するのを避け、東南アジア事業をグラブに売却した。ウーバーは同事業の27.5%の株式を保有していた。

グラブの株式市場デビューに関与するSPACであるアルティメーター・グロースは、グラブとともに、試算株式価値が約396億ドルの新しい持ち株会社の完全子会社となる。

グラブ氏はこう語った。

SPAC は、商業的な業務を持たず、IPO を通じて資金を調達し、その後、上場に必要な投資家や規制当局の審査を受けることなく、株式公開のメリットをすべて享受できる買収にその資金を使用するため、物議を醸している。

そのため、一部の専門家は SPAC を疑念の目で見ている。

Altimeter Growth と Grab の合弁企業への投資家は気にしないかもしれない。彼らは東南アジアの新興市場と若く急成長している人口へのエクスポージャーを得ることになるからだ。

今後数か月以内に新会社がNASDAQに上場すると、銘柄コードはGRABとなる。®

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