ガートナー社のアナリストは、フロリダで毎年開催されるITシンポジウム/Xpoの盛大なイベントで、今年の残りの期間については悲惨な予測が出ているにもかかわらず、来年はIT支出が増加すると見ている。
ガートナーは、2019年の総売上高は2018年比で0.4%増と予測しており、これはこれまでの最低成長率となる。しかし、2020年については、主にエンタープライズソフトウェアへの支出が寄与し、3.7%の成長が見込まれるとガートナーは見ている。
同社は、セキュリティ、特にコンプライアンスとプライバシー法に関する支出が、企業が法律を遵守し続けることを支援する製品への支出を促進したと評価している。
「景気後退や企業による裁量的IT支出の削減に対する懸念にもかかわらず、2019年のIT支出の減速は2020年まで続くとは予想されていない」とガートナーのリサーチ担当副社長、ジョン・デビッド・ラブロック氏は述べた。
ラブロック氏は、関税の追加、プライバシー法の多重化と相反、ハッカーからの脅威の増大など、規制の世界がますます複雑化し、2019年のセキュリティ支出が10%以上増加し、クラウドセキュリティ支出が41.2%増加したと付け加えた。
ラブロック氏は、トランプ大統領の貿易戦争の影響はまだ感じられていないものの、今年の中国のIT支出は米国の3.5%増に対し、わずか0.1%増にとどまると予想していると述べた。
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同氏は「関税がパソコンや携帯電話などの機器にまで及べば、メーカーはコストを最小限に抑えるため供給ルートを変え、中国国外で技術を製造するようになるだろう」と述べた。
データによると、デバイス部門の支出は2019年の5.3%減から2020年には1.2%増に転じ、2021年には0.4%に落ち込むと予測されている。データセンターシステムへの支出は、今年の2.5%減から2020年には2.6%増に転じ、2021年には1%に落ち込むと予想されている。
エンタープライズソフトウェアは、今年は8.8%の成長を記録し、最大の勝者となり、2020年には10.9%、2021年には10.5%に上昇する見込みです。
ガートナーは、より大きな視点から見ると、世界の他の国々がクラウド技術への支出で米国に追いついていると考えている。英国はクラウド支出において米国に次ぐ第2位であるが、中国はクラウド支出の伸び率が最も高いものの、2023年までに米国の水準に達することはないだろう。®