Tavis Ormandy が UNIX 版 WordPerfect を Linux に移植

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Tavis Ormandy が UNIX 版 WordPerfect を Linux に移植

ホワイトハットハッカーであり、Google の Project Zero チームのメンバーでもある Tavis Ormandy 氏は、Lotus 1-2-3 for UNIX を最新の Linux 上で実行できるようになってからわずか数か月後、古典的なテキストモードの WordPerfect 7 で同じトリックを考案しました。

Ormandy 氏は、Lotus 1-2-3 の Linux への移植を完璧に補完し、1990 年代の古典的なワード プロセッサ WordPerfect の Linux 版、具体的には Unix 用の WordPerfect バージョン 7 をリリースしました。

さらに、Ubuntu や Debian 系のディストリビューションに簡単にインストールできるように、これを .DEB パッケージにまとめました。また、外部依存関係がほとんどなく、この 1997 年のプログラムが更新される可能性は低いため、alienコマンドを使用して他のディストリビューションにインストールできる可能性があります。

これはオリジナルのテキストモード版で、ターミナルウィンドウやLinuxコンソールでも動作します。初期のWordPerfectを愛用していた方なら、きっと気に入っていただけるはずです。そうでない方は、驚きの展開になるかもしれませんが、朗報となるかもしれません。

例えばLotus 1-2-3とは異なり、WordPerfectは元々DOSアプリケーションではありませんでした。最初はData General社のミニコンピュータ上で開発され、後にDEC OpenVMS、OS/2、NeXTstep、Atari ST、Commodore Amiga、Apple II、IIGS、そしてクラシックMacOSなど、多くのオペレーティングシステムに移植されました。これらに加え、SCO Xenixを含む様々なプロプライエタリUnix向けバージョンも存在しました。Ormandy氏はこれをLinux向けに復活させたのです。

つまり、これはキャラクタモードのアプリケーションであり、端末上で動作するように設計されているということです。つまり、Wyse 60のような実際のハードウェア端末、またはSCO Xenixサーバーのテキストモードコンソール上で動作するということです。(XウィンドウシステムはXenixの高価なオプションであり、ほとんどのユーザーは購入しませんでした。記者は1980年代にかなりの数のXenixボックスを導入しましたが、グラフィック機能、ネットワーク機能、Cコンパイラを備えたものは1台もありませんでした…これがLinuxがこれほど成功した大きな理由です。)

WordPerfect の盛衰の物語は、元副社長の WE "Pete" Peterson 氏によって書かれた『Almost Perfect』という本にも記されています。この本も現在は絶版ですが、著者のサイトで無料で読むことができます。

2022年にLinuxターミナルで問題なく動作するUNIX版WordPerfect 7

2022年にLinuxターミナルで問題なく動作するUNIX版WordPerfect 7

WordPerfect 5までは、ファンクションキーを多用する非常に独特なユーザーインターフェースを採用していました。各キーは単独で、あるいはShift、Alt、Ctrlキーと組み合わせることで、あるいはShiftとAltとCtrlキーの組み合わせで、それぞれ異なる機能を持っていました。これは非常に複雑で、経験豊富なユーザーでさえキーボードテンプレート[PDF]を参照することが多かったのです。これはキーボード上にファンクションキーを囲むように配置した厚紙で、キーの機能を全て分かりやすく表示していました。

このテンプレートは一種の非公式なコピープロテクションとして機能し、このテンプレートがないとアプリはほぼ操作不能でした。困り果てたユーザーは、テンプレートをコピーし、手で切り取ってセロテープで貼り付けて貼り付けることさえありました。

オーマンディ氏の1990年代のアプリケーションをインストールすれば、まさにそれが得られます。WordPerfect 7 for Unixは、F1キーで「文字の繰り返し」、F3キーでヘルプを表示するといった、クラシック(つまりPC版バージョン5以前)のWordPerfectの機能と、ドロップダウンメニューといったバージョン5の機能を組み合わせた奇妙な組み合わせです。ただし、奇妙なことに、DOS標準のキー操作(or )ではなく、Esc+キーでアクセスします。=AltF10

一方で、このOSの使い道も見えてきました。先日記事を書いたように、Raspberry Pi Desktop OSのような軽量Linuxディストリビューション、あるいはもう少し古めかしいChromeOS Flexのようなディストリビューションは、古くなったノートパソコンを有効活用できるかもしれません。WordPerfect for Unixは、グラフィカルなデスクトップを必要としない、強力で高機能なワードプロセッサです。実際、テキストモードLinux向けのワードプロセッサとしては、これまで、そしてこれからも、間違いなく最も豊富な機能を備えていると言えるでしょう。

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古いノートパソコンに、Ubuntu Serverや32ビット版DebianなどのプレーンテキストモードのLinuxディストリビューションをインストールすれば、究極の邪魔されないワードプロセッサとして使えます。グラフィカルデスクトップを一切必要としないため、メモリは4分の1GBから5分の1GB、あるいはそれ以下でも快適に動作します。少し手間をかければWi-Fiに接続できるので、大型のパソコンでファイルを自分宛にメールで送信することも可能です。LibreOfficeはWordPerfect形式のファイルも問題なく開き、変換できます。

オーマンディ氏が指摘するように、彼が復活させたバージョンは厳密には評価版ですが、完全に機能し、制限も受けていないようです。RegCorel社に合法性に関するコメントを求めており、回答が得られ次第、この記事を更新します。

現実的には、DOSemuなどのDOS版WordPerfectを使う方が簡単でしょう。WordPerfectはより成熟したバージョンで、かなり使いやすく、WPDOSのサイトが使い方を教えてくれます。しかし、他にも選択肢はあります。

WordPerfect CorpはWordPerfect 7の後も開発を続けました。Linux版WordPerfect 8もリリースされています。以前のバージョンとは異なり、これはネイティブのグラフィカルLinuxアプリケーションです。1990年代のLinux GUIなので、ややブロック状で見苦しいですが、問題なく動作します。このプログラムにはWordPerfect 8.0と8.1の2つのバージョンがあり、ダウンロード版もリリースされました。ダウンロード版は無料でダウンロード、使用、共有でき、Corel LinuxOS、SUSE Linux、Caldera OpenLinuxなど、さまざまなLinuxディストリビューションで配布されました。

完全にグラフィカルな Linux 用の WordPerfect 8 も、最新のディストリビューションで動作させることができます。

Linux用の完全にグラフィカルなWordPerfect 8は、最新のディストリビューションでも使用可能です。

WordPerfect 8.0のフルバージョンは、「Wordperfect for Linux Bible」という書籍とともにリリースされました。この本は現在では絶版となっていますが、中古ではまだ入手可能です。CorelのLinuxOSディストリビューションにもこのプログラムのフルバージョンが含まれていて、インターネットアーカイブなどでも見つけることができます。

この20世紀の古いソフトウェアは、21世紀のLinuxディストリビューションには簡単にはインストールできませんが、解決策はあります。XWP8Usersサイトは優れたリソースであり、ほとんどの最新Linuxディストリビューションにどちらのバージョンでもインストールできるスクリプトをダウンロードできます。この記事はWordPerfect 8.1 for Linux(はい、著者はCorel LinuxOSのフルパッケージ版を所有しています)で執筆されており、Ubuntu 22.04で問題なく動作しています。

少し使いにくいところもありますが、コンソール版よりはずっと使いやすいです。Motif風のルック&フィールで、アンチエイリアスフォントやスクロールマウスといった最新の機能には対応していませんが、それでもちゃんと動作します。もちろん、The Registerはソフトウェアの著作権侵害を容認するものではありませんので、たとえフルバージョンが簡単に見つかるとしても、公式フリーウェアのダウンロード版のみをご利用いただくようお願いいたします。

ブートノート

WordPerfectがMac市場から撤退した際、WordPerfectの最終macOS版である3.5Eはフリーウェアとなりました。Classic macOSが動作可能なマシンをお持ちの方は、簡単にダウンロードでき、説明書も付属しています。(MacOS9Livesコミュニティの尽力のおかげで、MacOS 9は現在、G4の後期型マシン数台で動作しています。)また、Mac OS X 10.0から10.4でも完璧に動作し、最新のmacOS、さらにはWindowsやLinux上でSheepShaverやQEMU上でも快適に動作します。®

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