日本の木製衛星が国際宇宙ステーションから離脱

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日本の木製衛星が国際宇宙ステーションから離脱

日本の木造衛星「リグノサット」が国際宇宙ステーション(ISS)から軌道上に放出された。

Wooden panels of LignoSat (credit: Kyoto University)

LignoSat(写真提供:京都大学) - クリックして拡大

リグノサットは、木材が宇宙船の建造に実用的な材料となり得ることを実証するミッションを担い、2024年11月に国際宇宙ステーション(ISS)に打ち上げられました。この衛星の目的は、選定された木材が宇宙環境にさらされた際にどのように反応するか、そして宇宙放射線に対する耐性を研究することです。

研究者らはまた、地磁気レベルを監視し、地磁気が衛星を貫通して電子機器に干渉するかどうかを調べる予定だ。

NASAによると、キューブサットの建造にホオノキが選ばれる以前、3種類の木材が宇宙で実証されていました。建造に使用された長さ10cmの木製パネルは、「ブラインドマイターダブテールジョイント」と呼ばれる日本の木工技術を用いて組み立てられました。この工法では、接着剤や釘は不要です。

研究者たちは、従来の材料に代わる持続可能な代替材料として、宇宙船の建造に木材を使用することを検討している。アメリカの主要ニュースソースである風刺ウェブサイト「The Onion」は、1998年にロシアがISSへの貢献を「切り出す」際に遭遇した「遅延」をユーモラスに報じたが、JAXAのプロジェクトは、木材が衛星建造に一般的に使用されるアルミニウムなどの金属の代替となり得ることを真摯に実証している。

LignoSatは、日本の実験モジュール(JEM)小型衛星軌道投入装置30型(J-SSOD-30)キューブサット放出ミッションの一部であり、JEM遠隔マニピュレータシステム(JEMRMS)によって運用されました。LignoSatは、地球低軌道で数ヶ月間滞留した後、最終的に大気圏に再突入して燃焼することが予想されています。

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衛星が軌道上に打ち上げられる速度(SpaceXは今週初めに24基のStarlink衛星を宇宙に打ち上げた)を考えると、環境への影響が少ない材料で宇宙船を建造するという見通しは魅力的だが、LignoSatにはより従来的な材料で作られた部品が組み込まれている。

J-Storiesの報道によると、研究者たちは、電子部品を木箱に取り付けるために使用されているアルミニウム部品の多くを将来木材に置き換えることができるようになることを期待している。

京都大学大学院農学研究科の村田浩二氏は報告書の中で、「木質衛星の打ち上げによって宇宙でも木材が使えることが証明されれば、地球上の木材に対する見方が変わり、新たな用途や素材の再評価につながるはずだ」と述べている。

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