英国人が、何百人もの女性のノートパソコンにウェブカメラマルウェアを仕掛け、彼女たちの服を脱いだりセックスしたりする様子を盗み見ようとした罪で、米国への身柄引き渡しに抵抗していると報じられている。
英国裁判所ニュースによると、57歳の労働者クリストファー・テイラーは、米国政府による引き渡しの試みに異議を唱えるため、ビデオリンクでウェストミンスター治安判事裁判所に出廷した。
テイラー氏はマイケル・ファニング地方判事に、もし米国に強制送還されたら自分と妻は自殺するだろうと語った。
「もうどうにもなりません」と彼は言った。「自殺しようかという悪い考えが頭をよぎります。自分がしてしまったことを本当に後悔しています。二度と戻ってこない、あるいは棺桶に入って戻ってくるかもしれません。きっとそうなるでしょう。妻もこの世にいないでしょう。彼女もきっと自殺するでしょう。きっとそうなるでしょう。本当に申し訳ないです。」
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ジョージア州の連邦大陪審は昨年1月、ウィガン、ヴィカレッジ・ロード在住のテイラー被告をコンピューター詐欺と通信詐欺の罪で起訴したと裁判所が発表した。テイラー被告は、39カ国772人の被害者を騙して「キャミー」と呼ばれるCCTVカメラ管理ソフトウェアをインストールさせ、スパイ活動を行ったとして告発されている。
テイラーさんの妻ウェンディさんもビデオリンクで法廷に出席し、こう証言した。「本当は生きていたくありません。子供たちの重荷になりたくありません。もし彼があそこに連れて行かれたとしても、どうせ生きてはいないと分かっていますから、私なら自殺します…アメリカの刑務所に関する番組を見たことがあります。」
夫のスパイ活動は、アトランタのジョージア工科大学の女子学生が大学のノートパソコンにキャミーをダウンロードさせられたことで終焉を迎えた。裁判では、ネットワーク管理者が当該機器からの異常なトラフィックを発見し、地元警察に捜査を依頼したと述べられた。
テイラー容疑者は、グレーター・マンチェスター警察とFBI捜査官ロデリック・コフィンの尋問を受けた後、容疑を認めたと伝えられている。裁判所に伝えられたところによると、彼らは「様々な段階で服を脱ぎ、性行為に及ぶ」人々の写真を数百枚発見したという。
引き渡し審理は継続中。
テイラー氏は、米国による身柄引き渡しをめぐる争いに巻き込まれた英国在住の唯一の人物ではない。悪名高いウィキリークスのジュリアン・アサンジ氏も現在、自身の身柄引き渡し訴訟の真っ最中であり、オートノミーの元CEOマイク・リンチ氏も、大西洋の向こう側で彼を刑事訴追しようとする動きを擁護している。
同様に、米国でマルウェア集団からの資金洗浄の容疑で告発されたロンドン在住の人物が送還される予定であり、また9月には英国のインターネット恐喝犯が送還と裁判の末、懲役5年の判決を受けた。®