NASAが火星探査車キュリオシティの掘削機械に対して行った衝撃メンテナンスが成功し、ロボットは再び火星の岩石サンプルの分析を開始した。
NASAは5月中旬、2016年10月にモーターが故障して以来停止していた掘削作業を再開する計画を発表した。
当局の科学者らは、まずロボットアームを使ってドリルビットを正確に誘導する「フィード延長掘削」を試みたが、うまくいかなかったため、ドリルビットを岩に当てて移動させた。
当時、ミッションの科学者たちはまだ不安を抱えていた。掘削技術によって許容できる穴が開いたものの、分析のためにサンプルをキュリオシティの搭載研究室に持ち帰る必要があったからだ。
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NASAは、この最後のステップは成功し、探査車は現在、1年以上ぶりの機内サンプル分析を実施中であると発表した。
掘削された粉末はまずキュリオシティの鉱物学研究室で分析され、サンプル中の様々な鉱物の相対的な存在量が測定されます。NASAの投稿によると、サンプルはその後化学研究室に送られるとのこと。
NASAの説明によると、地球上でのテストではこの技術が機能すると示唆されていたものの、火星の土壌は非常に乾燥しており、誰も火星に行ってこの技術が機能するかどうかを確かめることができないため、実験室への輸送中に粉末がビットから落ちてしまうのではないかと懸念されていた。
JPLのエンジニア、ジョン・マイケル・ムーロキアン氏はこう述べた。「火星では、どれだけの量の粉末が落ちてくるかという画像を見るだけで、これがうまく機能しているかどうかを視覚的に推定する必要があります。私たちが話しているのは、ベビーアスピリンの半分ほどのサンプル量です。」
ドリルを再び稼働させるにあたって避けられないトレードオフの一つは、一部の科学研究を断念しなければならなかったことだ。「キュリオシティのドリルは現在、永久的に延長されています」と投稿には書かれており、この構成は、もはやそのふるい装置であるCHIMERA(火星の岩石の現場分析のための収集と取り扱い)を使用できないことを意味する。®