はやぶさ2号探査機がサンプル採取のために着陸した際に撮影した小惑星リュウグウのクローズアップ映像は、時間の経過とともに軌道が変化するにつれて、地球近傍天体の表面が太陽によって焼かれた可能性があることを明らかにしている。
こまのような形をしたリュウグウは、16ヶ月ごとに太陽の周りを1周し、地球と火星の間に位置している。しかし、本日Science誌に掲載された研究によると、その軌道は過去にはそれほど安定していなかった可能性がある。画像には、表面の一部が他の部分よりも赤く見える帯状の領域が見られ、これらの領域がかつて太陽熱や宇宙風化の影響を受けていたことを示唆している。
「短期間で表面が赤くなる現象は、リュウグウが一時的に太陽の近くを周回し、表面がより加熱されたとすれば説明できるのではないかと考えています」と、この研究に取り組んだ東京大学を筆頭とする大規模な国際研究者チームは指摘した。
この小惑星は全体的に青みがかっているように見えますが、太陽熱と宇宙風化作用によって赤く変色しました。極は加熱が少なく青いままでしたが、研究者たちは、時間の経過とともに宇宙ゴミの絶え間ない衝突によって表面の赤い物質が下層の青い物質と混ざり合い、岩石全体に色の帯ができたと考えています。下図をご覧ください。
リュウグウの赤と青の帯の形成
クリックして拡大... 画像提供:諸田他
昨年、探査機「はやぶさ2」がリュウグウに着陸する様子を捉えた高解像度動画も公開されました。探査機は表面に着陸し、まず「サンプリングホーン」と呼ばれる部分から塵を巻き上げ、小さな弾丸のような弾丸を発射しました。この塵はホーンによって集められ、地球に持ち帰られる予定です。こちらでは、少し解像度を落としたバージョンを公開しています。
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2014年に打ち上げられたはやぶさ2は、複数の観測機器を搭載し、最終的にリュウグウに到達した際には4台のローバーをリュウグウに展開しました。12月には小惑星サンプルを地球に持ち帰る予定です。科学者たちは、塵の粒子は赤色と青色の物質の混合物で構成されていると予想しています。彼らは、太陽によって焼かれた証拠をさらに探すため、より詳細な分析を行う予定です。
「返送されたサンプルには、変化した物質と変化していない物質が混在し、前者には太陽熱による加熱イベントが記録されていると予測しています」と研究チームは結論付けました。®