長年レッドハッターを務めたポール・コーミエが社長兼最高経営責任者に任命され、前任者のジム・ホワイトハーストはビッグとブルーの分野へと旅立ちます。
コーミエ氏は2001年にRed Hatに入社し、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)の製品ラインナップへの追加を監督するなど、Red Hatの顔とも言える存在です。また、同社の製品群とその影響力を役員会議にまで浸透させたサブスクリプションモデルの先駆者としても知られています。
CEOの座はホワイトハースト氏が退任し、4月6日にIBM社長に就任する予定でした。また、1月の騒動で前CEOのバージニア・ロメッティ氏が(少なくとも今年末までに)引退を余儀なくされた後、アルビンド・クリシュナ氏も本日IBMのCEOに就任する予定です。
ホワイトハースト氏がレッドハットに在籍していた間、同社の収益は5億ドルから30億ドル近くにまで増加したが、2018年にIBMが340億ドルという巨額の取引でこのオープンソース企業を買収した。その後、ホワイトハースト氏はIBMの副社長に就任した。
RHELを「私がこれまで手がけた、そして今後手がけるであろう最も成功したプロジェクト」と評したコーミエ氏は、Red Hatの事業がIBMの事業と統合される中で、多くの課題に直面している。Red Hat自身がスポンサーとなった調査によると、IBMによる買収以前、同社は世界のサーバーOS市場でかなりのシェアを誇っていた。IBMが自社のクラウドの競争力維持に苦戦していることは周知の事実だが、Microsoftとの提携はこれらの数字に悪影響を与えなかっただろう。
*デイビッド・アッテンボローの声* そして、ここにIBMの四半期業績が好調になるかもしれないという、まれな兆候が見られる。
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コーミエ氏は「Red Hat を Red Hat のまま維持することに全力を尽くしている」と強調した IBM の新 CEO クリシュナ氏を惜しみなく称賛し、Red Hat の新 CEO は、おそらく不吉な口調で、「IBM は、当社が引き続き業界をリードする最善の方法は、当社のミッションを遂行しつつ規模拡大を支援することだと理解している」と付け加えた。
かの有名なフェドーラ帽には、コーミエ氏とRed Hatが同社を明るいハイブリッドクラウドの未来へと導いてくれるというIBMの期待が込められている。内部関係者の任命は、この方針が劇的に変更されることはないことを示唆している。®