OVHcloud は、欧州のデータ主権とローカリゼーションの要件に応えて、IBM テクノロジーに基づくサービスとしてのテープ ストレージを導入しました。
欧州最大級のホスティング企業である同社は、フランス国内に4つの専用施設を開設した。災害復旧のため、各施設は数百キロ離れた場所に配置されている。最高営業責任者のシルヴァン・ルーリ氏は、「信頼性の高い、国家主権に基づくデータ保護ソリューション」によって、欧州の顧客に安全で信頼できるクラウドを提供できると述べた。
IBMのワールドワイドセールスディレクターのマイク・ドラン氏は、OVHとの契約は「増え続ける重要なデータをコスト効率よく安全に保存したいと考えている組織にIBMエンタープライズテープが提供する永続的な価値のもう一つの証拠だ」と語った。
OVHのテープ・アズ・ア・サービスはS3と互換性があり、AWS GlacierおよびGlacier Deep Archiveとほぼ同等です。執筆時点では、競合サービスとの価格比較に必要な詳細な情報がありません。
このサービスの目的は、企業顧客のデータセンターから古くて古くなったデータをテープに移動することで、ストレージコストを削減することです。データを再度確認する必要がある場合、リストア時間は10分から12時間までです。
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このサービスは、IBMのテープと、フランスのAtempo社が提供するエンタープライズデータバックアップ、アーカイブ、移行スイート「Miria」を連携させています。「簡単に言えば、テープへのデータ保存は1テラバイトあたりわずか数セントで、使用していないときはハードディスクやフラッシュドライブとは異なり、電力消費は一切ありません」とOVHは述べています。
テープの話
問題のテープはIBM独自のフォーマットである3592です。現行の第6世代TS1160フォーマット(3592-60F)は、テープカートリッジ1本あたり20TBの物理容量、60TBの圧縮容量、そして最大非圧縮速度400MB/秒を備えています。これらのカートリッジは、IBMのTS3500およびTS4500テープライブラリで使用されています。
比較すると、現行のオープンフォーマットであるLTO-8は、RAWで12TB、圧縮で30TBの容量を提供し、IBMの容量よりも少ないです。今後発売されるLTO-9は、RAWで18TB、圧縮で45TBの容量を提供しますが、それでもIBM独自のテープ技術には及びません。
IBM と富士通は 500 TB の生の容量のテープを実証しており、3592 製品ラインには理論的に将来的に大きな容量の余裕があります。
ドイツに拠点を置く Point Systemes も、S3 対応の Archival Gateway を備えたテープ アーカイブ機能を提供しています。®