富士通は、パフォーマンスのために特別なオールフラッシュ システムを購入する必要はなく、代わりにより安価なオールフラッシュ ミッドレンジ DX200 アレイからパフォーマンスを得られると主張しています。
富士通は、「特殊なアーキテクチャに基づく高価なオールフラッシュアレイとは対照的に、Fujitsu ETERNUS DX200 S3は高性能な標準システムアーキテクチャを採用しており、システム購入コストを最大80%削減します」と述べています。
3.6TB の NAND を搭載した DX200 S3 オールフラッシュ バージョンは、200,500.95 SPC-1 IOP (PDF) を達成し、100% 負荷時の応答時間は 0.63 ミリ秒でした。これは富士通によると、SPC-1 ベンチマークの歴史上、100% 負荷時の応答時間としては史上最短です。
SPC-1ベンチマークは、「多数の複雑なトランザクションを処理するビジネスクリティカルなアプリケーションをシミュレートすることを目的としています。オンライントランザクション(OLTP)、データベース操作、メールシステムの擬似運用ワークロードを再現し、ランダムアクセスの読み取り/書き込みパフォーマンスを測定します。」
SPC-1 ベンチマーク システムを IOPS 順にランク付けしたチャートは、オールフラッシュ DX200 S3 の位置を示しています。
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富士通 ETERNUS DX200 S3 オールフラッシュ SPC-1 の結果。グラフをクリックすると拡大表示されます。
このことから何がわかるでしょうか?S3 DX200は、ETERNUSアレイ製品群の中で上位に位置するETERNUS DX400システムよりも高速です。DX400は、昨年11月にDX200をはじめとするS3シリーズが発表された際に、DX500システムに置き換えられました。当時の状況を示す表を以下に示します。
第二に、この結果から、ミッドレンジのDX200はIBM V7000やNetApp FAS8040の2ノードクラスタを上回り、HP 3PAR T800や6ノードのNetApp FAS6240クラスタとほぼ同程度の性能であることが分かります。ただし、後者2つはやや古いシステムです。富士通のより大型なDX500とDX600のオールフラッシュ版がどのようなパフォーマンスを発揮するのか、興味が湧きます。
富士通が「特殊なアーキテクチャに基づく非常に高価なオールフラッシュアレイ」と表現する製品(Pure Storage、SolidFire、Nimbus Data、Violinなどのアレイを指すと思われます)には、SPC-1の数値が公表されていません。これらのアレイはいずれもSPC-1の結果を公表していないため、DX200 S3とSPC-1の数値を比較することはできません。これは残念なことです。同じ理由で、DX200をEMCのXtremIOやCiscoのInvictaと比較することもできません。
同等のオールディスク構成のDX200のパフォーマンスが不明なのも残念です。とはいえ、オールフラッシュ構成のDX200は魅力的で、迅速かつ簡単に導入できるオールフラッシュシステムをお探しなら、富士通はこれだと断言しています。
ちなみに、NetAppからオールフラッシュFASアレイが登場すると聞いています。きっと盛り上がるはずです。®