芸術家のアニッシュ・カプーア氏は、自身の彫刻作品「ダーティー・コーナー」に描かれた反ユダヤ主義の落書きが芸術作品の一部になる可能性を示唆した。
物議を醸しているこの建造物は日曜日にベルサイユ宮殿の敷地内で攻撃され、現在では「逸脱したユダヤ人の活動による国家の二度目の強姦」などのスローガンが掲げられている。
反ユダヤ主義、無知の子供たちと、アニッシュの文学的な真実を知り、#カプールと#ベルサイユを見つめます。 pic.twitter.com/A0CeUaS1KS
— ザビエル・アルベルティ(@xavier_alberti)2015年9月6日
カプール氏は今朝、 BBCラジオ4の番組「トゥデイ」に出演し、今回の襲撃は「私がユダヤ人であるという意味で個人的なものだ」と述べ、「個人的なものでなければ、なぜ芸術作品にこのようなことをする人がいるのか?」と疑問を呈した。
彼は続けた。「ある意味で、芸術家としての私の仕事は、作品を作り上げ、それを世に送り出し、その作品が世界の中で実際に存在する場所を与えることです。」
「今回、この作品は2度目にこのような攻撃を受けたので、落書きを作品の一部として残すという決断をしたと思います。」
ダーティ・コーナー。写真:フレデリック・ルグラン – COMEO / Shutterstock.com
「ダーティ・コーナー」は一般に「王妃の膣」として知られているが、カプール氏はこの作品がマリー・アントワネットの陰部を描いたものだと主張したことは一度もないと否定している。
彼はこう説明した。「これは抽象的な作品です。箱や花瓶を横にすると、それが膣とどう関係するかが分かります。」
カプール氏は最後に、もしグラフィティがインスタレーションの一部になった場合、「鑑賞者にとってかなりの攻撃となるだろう」と述べた。スローガンの削除は不可能かもしれないと示唆したため、最終決定は既成事実化される可能性がある。
フランスのフランソワ・オランド大統領は昨日、この「憎悪に満ちた反ユダヤ主義的な」攻撃を非難し、犯人を裁判にかけると約束した。®