マイクロソフトのようにデータを封印しよう:レドモンドが「シンプルな」準同型暗号の設計図をオープンソース化

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マイクロソフトのようにデータを封印しよう:レドモンドが「シンプルな」準同型暗号の設計図をオープンソース化

Microsoft は準同型暗号の標準化を加速したいと考えており、MIT ライセンスの下で「Simple Encrypted Arithmetic Library」をオープンソース化しました。

準同型暗号は、インターネットに接続されたデータベースの保護を強化するために設計されており、ソフトウェアがこれらの情報ストア内のデータを中間ステップとして復号することなく操作できるようにします。つまり、データを復号して再暗号化することなく、加算や乗算などの計算を実行できます。これらの操作の結果は暗号化されたままであり、データベースに再保存できます。

つまり、例えば、復号鍵を使わずにデータのカウントを増やすことができるため、リスクが軽減されます。誰かがデータベースを入手しても、復号することはできません。

パフォーマンスは低下しますが、プライバシーとセキュリティは大幅に向上します。マイクロソフトが今週月曜日に説明したように、クラウドではデータを暗号化して保存できますが、その使用にはトレードオフが伴います。

「データを暗号化してクラウドに保存し、有用な操作を実行するためにダウンロードすることになるが、これはロジスティックス的に不便な場合がある。あるいは、復号鍵をサービスプロバイダーに提供してプライバシーを危険にさらすことになる」と同社は述べている。

イルトロン

マイクロソフトの研究者が準同型暗号の速度の壁を打ち破る

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Simple Encrypted Arithmetic Library (SEAL) は、レドモンドの暗号化研究グループから生まれたもので、外部依存関係がなく、コンパイルしやすいように標準 C++ で書かれており、Windows、Linux、OS X で動作します。

マイクロソフトはSEALの開発開始から1年後の2015年にそれを発表し、2016年にはSEALを人工知能CryptoNetsの基盤として利用し、作業中のデータを解読することなく、99パーセントの精度で1時間あたり51,000件の予測を行うことができるようになった。

準同型暗号において、パフォーマンスは常に最大の弱点でした。IBMのクレイグ・ジェントリー氏が最初の実用的なシステムを開発したとき、その処理速度は平文処理の約100倍にも達しました。IBMは時間をかけてパフォーマンスを向上させ、2013年には独自のオープンソースライブラリを提供しました。

今年 11 月 21 日、23 のメンバーからなるグループ (Microsoft を含む) が、暗号化スキームや API などを網羅した準同型暗号化標準の最新バージョンを提供しました。

SEAL コードは MIT ライセンスのもと GitHub にあります。®

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