マイクロソフトの技術者とその家族は、ソレイマニ暗殺を受けて、アメリカ政府が不当にも米国国境検問所でイラン系アメリカ人だけを尋問していると訴えている。
レドモンドの匿名のソフトウェアエンジニアの妻、ネガ・ヘクマティ氏は、先週末、夫婦と2人の子供が米加国境で5時間拘束され、尋問を受けたと述べ、その理由はイラン生まれだからだと考えていると述べている。イランがペルシアの最高司令官カセム・ソレイマニ氏のドローンによる殺害を受けて報復措置を表明したことを受け、米国政府はイラン出身者に対して強い疑念を抱いているとみられる。
インテリアデザイナーのヘクマティさんは本日、ロサンゼルス・タイムズ紙に対し、家族全員がネクサスカードを所持していると語った。ネクサスカードは事前審査の証明となり、入国手続きを迅速化するための書類である。にもかかわらず、ヘクマティさんは家族が他のイラン系アメリカ人と共に拘束され、厳しい尋問を受けたと訴えている。
ヘクマティさんはさらに、彼女の2人の子ども(2人とも米国市民)にとって、この出来事があまりにもトラウマとなり、眠るのも怖くなったと語る。
アメリカとイランがイラクで武力衝突の瀬戸際に立つ中、この家族は米国の国境検問所で何時間も拘束され尋問を受けたと訴える多数のイラン系アメリカ人のうちの一人だった。この暴露は、先週金曜日にトランプ大統領がテロ組織の幹部ソレイマニを標的に殺害したことに対する報復として、今夜イランがミサイル攻撃を行う中で起こった。
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一方、米国税関・国境警備局は、イラン系アメリカ人旅行者を拘留し、追い返していると否定しているが、これは主張されている事実ではないことを指摘しておく。家族らは、尋問を受けたものの、それ以外は米国民または法人として入国を許可されたと述べている。
「CBPがイラン系アメリカ人を拘束し、出身国を理由に米国への入国を拒否しているというソーシャルメディアの投稿は誤りです」とCBPは述べた。「国土安全保障省(DHS)とCBPが関連指令を発令したという報道も誤りです」
本稿掲載時点ではマイクロソフトにコメントを求めたが、回答は得られなかった。
この対決は、テクノロジー業界も、アメリカ全土に影響を及ぼしている社会問題、特に移民や国際情勢に関わる問題から逃れられないことを改めて思い起こさせるものだ。
イラン系アメリカ人の技術系人材の中には、ウーバーのCEOダラ・コスロシャヒ氏、ドロップボックスの共同設立者アラシュ・フェルドウィ氏、元YouTube代表のサラー・カマンガー氏、そしてファイナルファンタジーシリーズの初代プログラマーであるゲーム開発者ナシル・ゲベリ氏などがいる。®