CIAは、同機関による拷問の使用に関する上院の調査の中心となる報告書を誤って削除したと発表した。
Yahoo!ニュースの報道によると、同庁の監察総監は、アップロードされた上院の拷問報告書のコピーと、報告書のバックアップが入ったディスク、および報告書に関連する「数千」のその他の機密情報ファイルの両方を削除することに成功したという。
報告書は匿名の情報筋を引用し、文書が昨年夏に消去されたと主張しているが、この事件は公表されていなかった。当局は監察官室以外にも報告書のコピーを保有している。
合計6,700ページに及ぶ2014年の報告書は、委員会の調査結果をまとめた概要報告書を上院が発表しているものの、全文は公表されていない。
内部告発者のエドワード・スノーデン氏は、ファイルが誤って削除されたという説明をあまり受け入れなかった。
CIAがテロ容疑者から情報を引き出す際に「強化尋問」手法を用いていたことを巡る上院の調査に関連して、不正行為で非難されるのは今回が初めてではない。この手法には、第二次世界大戦中に日本軍が行った水責め(ウォーターボーディング)も含まれていた。これは米国が戦争犯罪とみなしていた手法である。
2014年、CIAの捜査官らは、拷問捜査を監視し、捜査官らが発見したデータを抜き出すために上院情報委員会の委員らが所有するコンピューターをハッキングしたとして告発された。
2014年のハッキング騒動とその後の概要報告書の公開の中心人物であったダイアン・ファインスタイン上院議員(カリフォルニア州民主党)は、CIA長官ジョン・ブレナンに手紙を書き、この最新の事件に関するさらなる情報を求めている。®