イスラム国のテロリストのために「神風」ドローンを3Dプリントした博士課程の学生が有罪

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イスラム国のテロリストのために「神風」ドローンを3Dプリントした博士課程の学生が有罪

博士課程の学生が、自宅の3Dプリンターを一部使用し、イスラム国のテロリスト向けに潜在的に致命的なドローンを製造した罪で有罪判決を受けた。

英国バーミンガム大学で機械工学を専攻していたモハマド・アル・バレド容疑者(26歳)は、木曜日、指定テロ組織に利益をもたらすテロ行為準備行為に関与した罪で有罪判決を受けた。来月言い渡される判決では終身刑が科される可能性がある。彼は現在も服役中である。

5週間に及ぶ公判で、検察側はアル・バーレド容疑者が「トマホークミサイルの設計に多少ヒントを得た」使い捨ての動画送信機「カミカゼ」を設計し、翼の製造に3Dプリンターを使用したと主張した。 

アル・バーレドはISに毎週アップデートを送信し、ISが彼の設計を模倣できるようにしていたと伝えられており、そのことで彼のずんぐりとしたドローンは、熱狂的な支持者たちがTelegramで共有したプロパガンダ動画の主役となった。実際に飛行できたのかどうかは疑問だが、それはさておき。

警察は1月31日、コベントリーのケア・ロードにあるアル・バレド容疑者が両親と暮らしていた自宅で、爆弾や化学兵器を運ぶ能力があったとされるドローンを発見した後、容疑者を逮捕した。警察はまた、自宅でISへの加入申込書や、同容疑者が同組織を支援していることを示すその他の情報も発見したと報じられている。

捜査官らは捜索中に、ドローン、3Dプリンター、携帯電話やノートパソコンなどの電子機器を押収した。また、化学兵器のレシピが記された手書きのノートも発見されたと報じられている。 

モハメド・アル・バーレドの、自作ドローンを携えたマグショット

モハメド・アル・バーレドのマグショット。自身が設計・製作したドローンと共に… 出典:ウェスト・ミッドランズ対テロ警察

英国の対テロ警察によると、刑事らは携帯電話やノートパソコンを分析した結果、「ISISへの支持を明確に示す一連の会話や、過激派の資料、暴力的なプロパガンダ動画」を発見したという。 

ドローンに残されていたメッセージには、アル・バーレド氏の研究に関する会話や、拘束されることなく戦闘地域にドローンを密輸する方法などが含まれていた。警察によると、バーレド氏はまた、ビジネス目的で旅行しているように見せかけて容疑を逃れるため、偽の会社を設立していたという。

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アル・バーレド被告の公判中、主任検察官は陪審員に対し、博士課程の学生がウクライナでのロシアの無人機攻撃にヒントを得て、群衆や建物に飛び込んで多数の死傷者を出す使い捨ての無人機を設計したと述べた。

「それは『兄弟』が現場で簡単に作れるような試作品を開発していた。それぞれのドローンは罪のない人々を殺害するために送り出された」とミシェル・ヒーリー検察官は法廷で述べた。

検察側は、暗号化されたオンラインメッセージやその他のデジタル通信を引用し、アル・バーレド容疑者がサリン、リシン、マスタードガスなどの化学物質を研究していたほか、機械式起爆装置の詳細やドローンの「爆発物」頭部の作り方を探っていたとも述べた。

「合法的な使用を目的としたドローンに爆発性のヘッドが必要なのか?」ヒーリー氏は法廷で質問した。

弁護士によると、アル・バーレド被告はイスラム国支持者であることを否定したが、友人からは「温厚な人」と評され、ドローンを製作し、斬首映像を含むイスラム国の資料を自身の研究目的で研究したと主張した。モスクでイスラム国に対抗するために、イスラム国について調べたとされている。しかし、裁判所はこれらの主張を全く認めなかった。®

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