米財務省、サイバー攻撃と2016年大統領選挙介入でロシアに金融制裁を発動

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米財務省、サイバー攻撃と2016年大統領選挙介入でロシアに金融制裁を発動

米財務省は、サイバー攻撃を仕掛け、米国の選挙に干渉したロシアの19人と5つのグループの資産を凍結している。

同国務省は木曜日、昨年のNotPetyaマルウェア流行の誘発から2016年の大統領選への介入まで、数々の不正行為に対する報復として制裁を課すと発表した。

資産凍結は、米国の敵対者に対する制裁措置法およびオバマ大統領の大統領令13694に基づいて実施されており、ロバート・モラー特別検察官の捜査による先月の起訴状で名指しされた多くの個人や団体のほか、クレムリンと密接な関係を持つプロパガンダ拡散団体インターネット・リサーチ・エージェンシーの主要メンバーや支部、そしてロシア軍のハッカーとして知られる人物にも影響を及ぼしている。

制裁は、名前が挙がった個人や組織の口座や資産を凍結するだけでなく、米国民がこれらの組織と一切の取引を行うことを禁じる。ちなみに、名前が挙がり非難された悪党の多くは、既に米国政府による制裁の対象となっている。とはいえ、よく言われるように、重要なのは心遣いだ。

財務省はついに、既に起訴または制裁対象となっているロシア人個人を処罰することになる。これは、オバマ前大統領よりもロシアに対して厳しい姿勢をとってきた大統領の発言だ。今回の制裁はロシアにメッセージを送ることになるが、それは我々が望むものではない。

— アダム・シフ(@RepAdamSchiff)2018年3月15日

スティーブ・ムニューシン財務長官は「対象を絞った制裁は、ロシアから発せられる悪質な攻撃が続いていることに対処するための幅広い取り組みの一環だ」と述べた。

「財務省は、情報機関の情報に基づき、ロシア政府関係者とオリガルヒの米国金融システムへのアクセスを遮断することで、不安定化活動の責任を負わせるため、追加のCAATSA制裁を課すつもりだ。」

ミューラー氏の起訴状によると、IRAとその職員は、2016年の大統領選挙に向けてFacebookやTwitterで偽情報キャンペーンを展開したほか、現実世界で抗議活動や活動家を組織し、米国で不和や混乱を広げて世論を動かそうとした。

トランプ政権は、この選挙運動においてロシアの悪党らと共謀したという疑惑を否定している。

マイク・ロジャース

NSA長官「トランプ氏はロシアの選挙ハッキング報復には応じない」

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財務省はIRAに加え、ロシアの国家安全保障情報機関であるGRUとFSBもNotPetyaの蔓延を引き起こし、選挙に干渉し、アメリカやその他の国に対してサイバー攻撃を開始したと名指しした。

同省は「ロシアの諜報機関である連邦保安庁(FSB)は、ロシア政府に代わってサイバーセキュリティを損なう重大な活動を故意に行っている」と述べた。

「具体的には、FSBはサイバーツールを利用して、ロシア政府に批判的なロシアのジャーナリストや政治家、ロシア国民や政府関係者、ロシアと国境を接する国の元政府関係者、サイバーセキュリティ、外交、軍事、ホワイトハウスの職員を含む米国政府関係者を標的にしてきた。」

ロシア軍の諜報機関であるロシア中央情報局(GRU)は、ロシア政府のためにサイバーセキュリティを脅かす重大な活動に関与していることを承知している。GRUは、サイバー空間を利用した活動を通じて、2016年の米国大統領選挙への干渉に直接関与した。GRUが所属するロシア軍は、2017年のNotPetyaサイバー攻撃にも直接関与した。

財務省当局は、マルウェアや選挙事件の背後にいる人々だけでなく、クリミアとウクライナでのロシアの活動や、英国で最近起きた元スパイのセルゲイ・スクリパリ氏とその娘ユリア氏への神経剤攻撃に関与した人々も制裁対象に含めることを検討している。®

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