アップルのiOSバッテリー管理をめぐる集団訴訟の物語は先週、新たな展開を迎えた。クパチーノの巨大企業がアメリカのハッキング法に違反したとして告発されたのだ。
米国北カリフォルニア連邦地方裁判所に提出された訴状[PDF]には、クック・アンド・カンパニーに対する容疑の中にコンピュータ詐欺および濫用防止法違反が含まれている。
この訴訟は、バッテリー容量の低下によりパフォーマンス調整の対象となったiPhoneやiPadを購入したアメリカ人全員を代表して提起されたもので、とりわけAppleがデバイスを違法に改ざんしたと非難している。
訴訟では、iOSアップデートがバッテリー寿命を延ばすためにデバイスの速度を低下させたと主張している。原告であるアラスカ州のアレックス・ロドリゲス氏と多数の友人たちは、Appleがユーザーの知らないうちに、あるいは許可なく意図的にハードウェアを「損傷」させたことはCFAA違反だと主張している。
「Appleは、州際通商および/または通信に使用されるため[CFAA]で保護されているコンピュータであるデバイスにアクセスし、情報を収集し、送信するために、iOSソフトウェアアップデートを原告および原告のデバイスに故意に送信することで[CFAA]に違反した」と訴状の理由は述べられている。
「Apple は、原告のデバイスに情報を送信することにより、保証、表明、および宣伝どおりに動作するデバイスの能力を損なうことで、原告のデバイスに許可なく損害を故意に与えた。」
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弁護士たちがスロットリング問題に乗じて利益を得ようと目論む中、Appleはここ数ヶ月、相次いで集団訴訟に直面している。しかし、ハッカー犯罪者の訴追に広く用いられるCFAA(消費者製品規制法)違反でAppleが訴えられるというのは、これまでにない事態だ。
「アップルは、ある欠陥をより深刻にすることで別の欠陥を部分的に『修正』した。これは連邦のコンピューター詐欺法と多数の州法に違反して達成された」と訴状は主張している。
「11か月間、Appleは真実をすべて隠し続けたため、秘密は明かされなかった。」
この訴訟では、CFAA違反に加え、Appleが消費者法的救済法、カリフォルニア州不正競争法、カリフォルニア州虚偽および誤解を招く広告法、カリフォルニア州データアクセスおよび詐欺法に違反したと訴えているほか、動産不法侵入、契約違反、信義誠実違反、詐欺、不当利得の罪にも問われている。
Apple社は訴訟に関するコメント要請に応じなかった。®